柔軟剤は正しい使い方をすることで、きちんと役割を果たしてくれるもの。柔軟剤の効果がイマイチかも、と感じた人は、一度柔軟剤の使い方を見直してみることをおすすめします。
この記事では、柔軟剤の使い方を解説します。柔軟剤の入れるタイミングや使用頻度などを意識して、スッキリした気持ちで洗濯をしましょう。
Contents
柔軟剤の役割・用途
柔軟剤の持っている役割や用途にはさまざまなものがあります。また、その働きは柔軟剤の種類によっても異なるものです。
今使っている柔軟剤があまり自分の思うとおりの働きをしていないと感じたら、そもそも柔軟剤がどのような性質を持つものか、あらためて確認しておきましょう。
柔軟剤を使うことで、以下の効果が期待できます。
- やわらかくふんわりさせる
- 洗濯ジワを軽減できる
- 衣類を長持ちさせる
- 静電気を防止する
- 花粉がつくのを防ぐ
- 洗濯物の絡みを抑える
- 洗濯物が早く乾く
- 抗菌効果
- 香り付け
- 消臭・防臭効果
文字通り衣類をやわらかく仕上げるという基本的な役割はもちろん、柔軟剤の成分は洗濯物の仕上がりにさまざまなメリットを与えます。また、柔軟剤のなかにはプラスアルファの働きを持つものも多くなっています。
2022年3月にハル・インダストリと日本トレンドリサーチが行った柔軟剤に関する共同調査では、柔軟剤を購入するときにもっとも重視するポイントは「肌ざわり」「香りづけ」が過半数を占めることがわかりました。
柔軟剤を入れるタイミングとは?
柔軟剤は、洗濯中のどのタイミングで入れても良いものではありません。適切なタイミングで投入することで、柔軟剤の効果を最大限に活かせるでしょう。柔軟剤を入れる正しいタイミングをご紹介します。
洗濯前に柔軟剤の投入口に適正量を入れる
多くの洗濯機には、柔軟剤投入口が設置されています。洗濯機を使う際には、柔軟剤は投入口に入れましょう。
洗濯で柔軟剤を使う最適なタイミングは、最後のすすぎです。柔軟剤を投入口に入れておけば、洗濯機が自動で最後のすすぎに合わせて柔軟剤を使ってくれます。
ドラム式の全自動洗濯機では、洗剤用と柔軟剤用の投入口があるため、間違って洗剤用のほうに入れないように注意が必要です。自宅の洗濯機の説明書などを確認して、正しい場所に柔軟剤を入れましょう。
手洗いや二槽式洗濯機を使う際にも、投入のタイミングは同じです。いずれの場合も、最後のすすぎの際に柔軟剤を入れます。
目安は、洗剤が流れてすすぎ水がきれいになってきた頃。洗剤が残った状態では柔軟剤の効果が薄れるため、焦らずにタイミングを待ちましょう。
洗濯槽へ直入れするのはNG
柔軟剤の使い方でやってはいけないのは、洗濯槽への洗剤と柔軟剤の同時投入です。洗う段階で洗剤と柔軟剤を直接洗濯槽へ入れると、お互いの働きを打ち消し合ってしまいます。そのため、洗浄効果も柔軟効果も弱めてしまい、快適に仕上がらないことがあるのです。
使用方法は柔軟剤や洗濯機の説明書にも書かれていますが、一定の割合で洗剤と柔軟剤を洗濯槽へ直入れする人もいることがライオン株式会社の調査でわかっています。また、洗剤の投入口に両方とも入れてしまう人もいます。
このような使い方は、それぞれの効果をかき消してしまうので絶対に避けましょう。
また、柔軟剤を直接洗濯物の入った槽の中に入れることで、直接原液が洗濯物にかかってしまうこともあります。直接衣類などに柔軟剤がかかると効果にムラが出て、風合いが損なわれる可能性があります。
柔軟剤を使う頻度はどれくらい?
柔軟剤は使いすぎてしまうと、吸水性が弱くなったり生地がダメージを受けたりすることがあります。繊維が傷ついてしまうと、ふんわりと仕上げるのが難しくなってしまいます。
毎日は使わず、週に3回ぐらいを目安に使いましょう。柔軟剤はコーティング剤のような役割になるため、タオルなどの素材は毎日使わなくても問題ありません。
柔軟剤の使い方に関する注意点
柔軟剤の使い方には、タイミングや使用頻度以外にも注意したいポイントがあります。どれも仕上がりを快適にするために大切なことなので、確認しておきましょう。
すすぎは最低でも2回する
洗剤によってはすすぎ1回でOKと書かれていることもありますが、基本的には2回すすぎをするのがベターです。
柔軟剤を使う際には、それまでにしっかりと汚れと洗剤を落としておくことが必要なためです。洗剤や汚れが残っていると、柔軟剤の効果を損ねたり、汚れのニオイと柔軟剤の香りが混ざったりする可能性があります。しっかりとすすぐことで、柔軟剤の働きを十分に発揮させましょう。
タオルにはあまり柔軟剤を使わないようにする
柔軟剤を使うとやわらかく気持ちの良い肌触りに仕上がりますが、タオルに対して使いすぎると逆効果になることがあります。
タオルに柔軟剤を使いすぎてしまうと、パイル生地が寝てしまい、タオルのふんわり感がなくなってしまいます。
また、柔軟剤に含まれる界面活性剤によって、タオル表面に油膜が張られたような状態になり、吸水性がダウンしたり、パイルが抜けやすくなったりもします。
タオルの機能や肌触りを保つためには、あまり高い頻度で柔軟剤を使わないようにしましょう。少しゴワつきを感じるようになったら、少量の柔軟剤を入れるといった使い方がおすすめです。
タオルと柔軟剤の相性を踏まえて、タオルと衣類は分けて洗濯を行うのも選択肢の一つです。
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適正量を入れるようにする
柔軟剤は、たくさん使ったからといって高い効果が出るものではありません。適量を使えば、衣類やタオルをコーティングするのには十分です。
むしろ過剰に使いすぎると、他の人にとって香りが強くなりすぎたり、衣類の吸水性に問題が出たりすることがあります。
香りが薄くなったと感じ、量を増やす人もいますが、これは量の問題ではなく、香りの感じ方が弱くなっていることが原因の可能性があります。もし香りが弱くなったと感じたら、柔軟剤の種類を変えて自分の感覚をリセットしてみましょう。
また、柔軟剤を増やしてもイヤなニオイを感じる場合は、洗濯や洗濯槽から付着した菌による影響が考えられます。汚れがひどい場合は予洗いをしたり、洗濯槽を掃除したりして、ニオイのもとにアプローチしましょう。
部屋干し臭のような落ちにくいニオイの対処法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
柔軟剤の使い方を理解して洗濯に活かそう
柔軟剤は、使い方によって仕上がりが大きく違うものです。柔軟剤を使うときには、入れるタイミングや使用頻度、正しい入れ方を守ることで、理想の仕上がりになるでしょう。
また、柔軟剤の使い方には、いくつかの注意点もあります。タオルのように柔軟剤と相性があまり良くないものもあります。洗濯物に合わせて柔軟剤を使うようにしましょう。