事例紹介

「テナントが選んだディベロッパー大賞」を連続受賞。 ニオイの悩み解決がESの向上につながる

「テナントが選んだディベロッパー大賞」を連続受賞。 ニオイの悩み解決がESの向上につながる

ファッションのトレンドに触れたり、映画を観たり、人と待ち合わせをしたり。新静岡セノバさまはターミナル一体型の商業施設として、静岡に暮らす人々のあらゆるシーンを素敵に彩ります。

今回は、新静岡セノバのテナント管理業務を一手に担うセノバ事業部のご担当者さまに、お客様とスタッフの双方が心地よく過ごすための取り組みについてお伺いしました。

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話し手
静鉄プロパティマネジメント株式会社
セノバ事業部 運営1課長
大参 敦博さま

インタビュアー
株式会社ハル・インダストリ
安達 正樹
中村 永遠子

新静岡セノバさまの特徴と、大切にされていることを教えてください。

大参:新静岡セノバ(以下セノバ)は、前身となる新静岡センターからコンセプトを一新し、2011年10月にオープンしました。

それまで静岡になかったアパレルブランドを誘致し、訪れる方の好奇心をかきたてるとともに、中心市街地の顔として、まちづくりに貢献していきたいと考えています。

セノバ外観

大参:今は実店舗でモノが売れにくい時代です。衣料品も必需品のひとつですが、気に入ったから高くても買おうという人は限られつつあり、加えて、大半のものはネットで買うことができます。

そんな中、店頭に赴く価値というのは、「対面コミュニケーション」や「そこにある世界観」の体験といった、情緒に訴えかけるものだと確信しています。

私たちはそういう価値を生み出すために、最前線で働いてくれているショップスタッフの働きやすさや思いの伝えやすさなど、いわゆるES(従業員満足度)の追求をずっとしています。

派手なことをするより、本質的な部分にしっかりと応えていくことを大切にしています。

現在はESにとどまらず、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上まで取り組みの範囲を広げています。たとえば、2018年4月に開設したセノバ保育園もそのひとつです。

素晴らしい取り組みです。「テナントが選んだディベロッパー大賞」でES賞を受賞されていらっしゃいますね。

大参:はい。繊研新聞社が主催する「テナントが選んだディベロッパー大賞」で、5年連続「ES賞」をいただいています。

これは、ショッピングセンターに出店するテナントへのアンケートをもとに、全国3,000を超えるショッピングセンターの中からの選出される賞となり、大変光栄に思っています。

テナントが選んたディベロッパー大賞でES賞を受賞

2011年のオープン年には新人賞を受賞し、以降も敢闘賞を連続受賞して現在に至るので、オープン以来毎年何らかの賞をいただいています。

開業からの連続受賞は、全国の中でも珍しいかもしれません。全国の商業施設からお問い合わせをいただいたり、セミナーで講師を務めたりすることもあります。

安達:私たちも首都圏をはじめとした商業施設にご提案にいく機会がありますが、セノバさまを意識されているところは多く、同じ市に拠点をもつ身として誇らしい気持ちになります。

ニオイの課題に気づけたのは、ショップスタッフからの相談がきっかけ

現在、消臭・除菌ミストシャワー「HAL・SHOWER」をご活用いただいていますが、きっかけはどのようなことでしたでしょうか。

大参:きっかけは、アパレルショップのスタッフから挙がった「食べ物のニオイ」でした。

5階のレストランフロアでお食事をされたと思われるお客様が食べ物のニオイをまとったままショップに入店され、服などの商品に触れるとニオイがついてしまうことがある、と相談を受けたのです。

ショップスタッフのほうからお客様に言うわけにもいかず、一方で、お客様自身もニオイに対してストレスを感じている可能性もある。

また、そもそもお客様や飲食店が悪いわけでもない。これは運営側で早急に対処する必要があると感じました。

大参さん

安達:ニオイは感覚的でデリケートな側面をもつため、サイレントクレームと言われています。職場の風通しがよくないと顕在化されず、そのまま放置されてしまうことの方が多いくらいです。

ニオイの悩みが大参さんに届いたことは、やはりESに注力されている御社だからこそだと思います。

導入の決め手はどんな点でしたでしょうか。

大参:ニオイの課題は明らかになったものの、解決法が分からず手をこまねいていました。

すでに飲食店では消臭スプレーを置くなどの対策を取っていたので、それ以上有効で持続可能な方法があるだろうかと。

そんな折、タイミングよく御社からお電話いただきました。「消臭ができるミストシャワー機の試作品ができたので、テストを兼ねていかがでしょうか。

二人三脚でニオイの問題に向き合っていきたい」と。私のところでは営業の電話はよく受けるのですが、御社の提案は新しい形でした。

あと、お金の匂いがしなかったのもよかったですね(笑)。

大参:実際にプロジェクトがスタートしてからは、「ミストがお客様の服に染みを作ってしまうリスクはないか」という点が気になっていましたが、この点においては御社から太鼓判をいただけたので安心しました。

安全面が担保され、消臭力には信頼を置いていましたので、あとは私のほうで費用と運用面において会社を納得させるだけでした。

お客様はもちろんスタッフも活用。得られた成果の価値は大きい

HAL・SHOWERの具体的な活用方法と、成果についてお聞かせください。

大参:2019年7月にテスト機を設置し、利用者人数調査などを経て、2020年4月に本設置をして今に至ります。

設置場所は、5階レストランフロアの中央エレベータの横。最もお客様の目に留まる場所です。

セノバでのHAL・SHOWERの設置場所

大参:設置してすぐに、その旨を直接テナントさんたちに報告したところ、「消臭の機械、見てきましたよ!」とわざわざ伝えてくれるスタッフがいたり、「こういうの欲しかったです」と喜んでくれるスタッフもいました。

現在は、お客様はもちろん、ショップや飲食店で働くスタッフたちも利用しているんですよ。

設置してからニオイのクレームはなくなりましたが、かといってニオイの問題がゼロになったとは思っていません。

しかし、「声を挙げると対処してくれる」という安心をスタッフに提供できたことは、得られた消臭効果と同じくらい大きな成果です。

また、導入直後は御社が終日アテンドについてくれ、お客様に利用方法などを案内してくれましたね。まさに二人三脚で成し遂げたプロジェクトでした。

安達:試作品からのスタートでしたので、私たちとしても何とか成功に導きたい一心でした。

そういえばアテンドをしていたとき、「これで安心して新幹線に乗れるね」とおっしゃっていたお客様がいて、気づきを得たことがあります。

セノバさまには全国的にも有名な飲食店さまが入っていますから、静岡駅で下車して立ち寄られる方へも安心をお届けできていると思います。

大参:そんな声があったんですね、それはとてもうれしいです。

要望に応えてくれるという信頼と、困ったときに頼れる心強さ

これまでに印象的なやりとりがありましたら教えてください。

大参:HAL・SHOWERはミストが噴霧される方向に仕切りがないため、たまたま通ったお客様が意図せずミストを浴びる可能性がありました。

ミストは安全ではありますが、かかるのが嫌な方もいらっしゃると思い、この点を相談させてもらいました。

相談の結果、完成したのが現在の形です。ボックス仕様になったことでミストの広がりを防げるようになりました。

また、プライバシーを考慮して目隠しのフィルムも貼っていただきました。試行錯誤しながら特注品に仕上げてくれたことに感謝しています。

また、ニオイの問題は突発的に起こります。2021年6月の大リニューアルの際、食品フロアで想定以上に食材のニオイが充満してしまったとき、御社に助け舟を求めました。

トラブルがあったときに頼れる先があるというのは、心強いものです。

御社はこちらからの要望にすべて応えてくれました。難しいときは、代替案を提示し対応してくれます。この過程から得た信頼はとても大きなもの。継続してお付き合いするうえで、非常に大切な部分です。

うれしいお言葉、ありがとうございます。今後、ハル・インダストリに期待することはありますか?

大参:HAL・SHOWERは消臭をはじめ、除菌・花粉対策にも有効ですから、建物の出入り口に設置できると、いろいろな効果が期待できますね。

コストを考えず自由な発想で言えば、トンネルのようなところを歩くと、いつのまにか消臭・除菌されているような体験をお客様に提供できると面白いだろうなと思います。

また、御社の存在がもっと広く知れ渡り、ニオイで悩んでいる人や企業ともっとつながって欲しいと思っています。

国内と言わず、静岡から世界に羽ばたくことも不可能ではないはずです。今後の活躍に期待しています。

担当者の声

消臭・除菌ミストシャワー「HAL・SHOWER」は、現在約30件の導入実績がありますが、どこよりも先駆けてご提案したのがセノバさまでした。

ご提案後、大参さんが弊社へ試作品の見学に来てくださり、その後社内に働きかけてくださったことでプロジェクトが始動。

設置や運用にあたり、さまざまなご要望をお寄せいただいたことが、結果として製品の品質やユーザビリティの向上につながりました。大変感謝しております。

私どもの消臭・除菌という技術やサービスで、セノバさまのESやCSの向上にお役立ちできることが大変うれしいです。

これからも、ニオイに関するパートナーとしてご一緒させていただけたらと思います。

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